栄養・サプリメントに関してのお話し

栄養、サプリメントについての質問の 栄養について、サプリメントについても「これさえ読めば大丈夫」と言える記事を目指して書いています。

サプリメントと薬は根本的に違う

まず最初に理解しておきたいのは「薬とサプリは別物」だという事です。良く、健康食品やサプリメントの評価の際に以下の様なものが目立ちます。

  • 1.飲んで〇日経ったけど、特に効果は実感しない
  • 2.飲んで〇日経ったけど、特に変化を感じない
  • 3.飲んで〇日経ったけど、効果がない
  • 4.結局は薬を飲んで、次の日治った
  • 5.サプリメントは結局は「プラシーボ」のもの
  • 6.食品から取るのとは全くの別物

こういった「口コミ」「評価」を読むと「やっぱりサプリメントは駄目だよね」と思いたくなると思いますが、上記の内容はそもそも「論点がずれている」為に余り参考にはなりません。薬とサプリメントを同一線上で比較しているのです。

サプリと薬の違いを知ろう

まず簡単に説明をしますと「薬」と「サプリメント」の違いはこうなります。

  • 【薬】:人間の身体の中で起こる生理現象に直接介入する為の物質
  • 【サプリメント】:からだの生理現象をサポートする為の物質(ビタミン・ミネラル等の栄養素)

こういう明確な違いがあります。つまり薬は問答無用で即効性が出るのですが、サプリメントは野菜を食べているのと大して変わらないという事です。なのでサプリメントを摂取して効果が出ないと言っているのは「ニンジンを食べているのに肌荒れが治らない」と言っているのと同じなのです。サプリメントはビタミン・ミネラルなどの栄養素を効率良く補給する手段となります。

薬は単体で効果が出るがサプリメントは全体の一部に過ぎません

薬の場合はからだの中で起こっている生理現象(化学反応)そのものに介入をしますので、仮に不摂生を続けていても薬の服用中は効果が出ます。ですがサプリメントはただの栄養素なのでそれ単体では効果は出ません。睡眠時間であったりストレスであったり、生活全般を見直して初めてサプリメントの恩恵も受けられる様になります。 ですので「これさえ飲んでいたら安心」なんていうものは存在しません。正しくは「これさえ飲んでいたら、この栄養素に関しては安心」という形になります。 健康は特定の栄養を摂取していれば保証されるものではありません。ですが欠乏していたら確実に健康は阻害されます。つまりサプリメントは欠乏症を防ぎ、可能であれば薬理効果を狙って飲み続ける事が必要なのです。

TVや雑誌のサプリメントはちょっと酷い

TV,雑誌などで紹介されるサプリメント、健康食品は個人的には「ちょっとひどい」と思うくらいの「ミスリード」を誘います。「個人の見解です」の注意書きによって「私はこれのおかげで大病から復活できた」といった様に見えるドキュメンタリーCMを流しまくっているからです。あれが健康食品、サプリメントの悪評に繋がっているのだろうなと思っています。

正しい、健康食品・サプリメントとの向き合い方

ここでは正しく「サプリメント」を使える様に、また「健康食品」を活用できる様に私が現時点で辿り着いた結論をご紹介します。当院で相談された場合にも全く同じ内容でお答えしていますのでご安心下さい。

その1:目的を明確にしよう

まず最初に決めるべきは「何の為にサプリメント・健康食品を利用するのか」という点です。私が知る限りは「特定の状況、症状の改善」にサプリメントが役立つ事は無いです。仮にあったとしても運動療法の方が10倍は効果が高いでしょう。

  • 1.1日必ず生理量の栄養を摂取しておきたい
  • 2.薬理量の栄養を継続して摂取したい
  • 3.不足しがちな栄養を安定的に補給しておきたい
  • 4.からだを効率的に作りたい
  • 5.アンチ・エイジングを図りたい

こういった目的がはっきりとした時点で「自分に必要なサプリメント・健康食品」が見つかります。ここを明確にしておかないと非常に高い「それっぽいサプリメント・健康食品」に手を出してしまう可能性が高いです。何せ、CM・広告が抜群に上手だからです。 基本的にCM/広告で心を揺さぶられる人は「目的がまだ曖昧な状態」にある事が多いです。明確な目的がある人は「自分に必要な物」を絞り込んで最適な答えにたどり着きます。

1.1日必ず生理量の栄養を摂取しておきたい

ベースサプリメント

2.薬理量の栄養を継続して摂取したい

海外のサプリメント

3.不足しがちな栄養を安定的に補給しておきたい

絞り込んだサプリメント、女性ならではのもの、職業柄

4.からだを効率的に作りたい

プロテイン

5.アンチ・エイジングを図りたい

目的に合ったビタミンを 視力:ビタミンA 免疫力:ビタミンC 代謝促進・疲労回復:ビタミンB 抗酸化:ビタミンE・ビタミンC 貧血:鉄分

その2:食品由来も人工精製物も「同じ化学式」であれば同じ物質だと知ろう

健康食品・サプリメント業界でよくある言葉に「安心の食品由来」という言葉があります。食品から抽出した成分だから科学的に合成されたものとは全く違うという理屈です。これはビタミンEに関しては天然と人工もので化学式が異なりますが、それ以外の栄養素は基本的に仮に人工的に作られたものだとしても「全く同じ物質」です。ジェネリック医薬品みたいなものだと考えてください。商品名は別ですが、薬の成分は全く同じです。 ですので、私達が注意すべきは「同じ化学式の物質かどうか」なのです。ここは日本の健康食品メーカーが高値をつける絶好のポイントなので要注意です。ビタミンEを除いて天然も人工も違いはありません。

その3:効果の話より成分をしっかり調べておこう

ここが一番のポイントです。難しい事を考えるよりもこれだけしっかりしていたら大丈夫です。 日本の健康食品、サプリメント業界はとにかく売り方が上手です。

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自分の悩みにドンピシャだったり、コンプレックスに関する事だったりだと「試してみよう」と考える人は沢山出てきます。そして多くの場合は「あんまり変化はなかった」という事になるのです。それもそのはず、成分をしっかり見ているとすぐに気付くことがあります。その健康食品・サプリメントの主要な成分は多くが「タンパク質」や「ファイトケミカルス」「酵素」「ポリフェノール」系統なのです。 これらの成分の消化・吸収過程を理解しておけば迷う事はなくなるはずです。そこで今からドンドン学んでいきましょう。

タンパク質

この系統は結構あります。

  • 1.コラーゲン
  • 2.〇〇ペプチド
  • 3.軟骨成分
  • 4.酵素

結論から言いますと、タンパク質は必ず「アミノ酸」に分解された後で吸収されます。その後にどの様なたんぱく質に合成されるかは「酵素」次第です。基本的に「コラーゲン」を摂取して「コラーゲン」へと再構築される事はありません。吸収される時点ではただのアミノ酸だからです。つまり上記の健康食品を摂取している人はプロテインを摂取しているのと余り変わらないという事ですね。 最近はドリンク剤で多く見かける「酵素」についても同様です。酵素ってタンパク質なんですね。なので結局は「アミノ酸」になっちゃいます。

ファイトケミカルス

トマトのリコピン等がそれにあたりますが、その猛烈な抗酸化能力が注目を集めているファイトケミカルスです。これらはそれぞれの植物特有の成分であり、人間が再利用できるかどうかは全く不明です。取り敢えず、ファイトケミカルスで注目を集めている抗酸化能力ですが、実は人間にも「標準装備」されています。ファイトケミカルスはその働きも不明なので判断が難しいですが、曖昧なものに頼るくらいなら人間に標準装備されている「抗酸化力」をフル活用した方が良いと思います。 人間が誇る抗酸化力は「ビタミンC」と「ビタミンE」の二つで成り立ちます。二つで一つだと考えてください。細胞の中で酸化を防ぐのはビタミンEで、ビタミンCは疲弊したビタミンEにとって復活のエネルギーとなります。ですので抗酸化力を意識される方は「ビタミンC」と「ビタミンE」を薬理量で毎日摂取する様にしてください。

ヒアルロン酸

2糖類の物質です。つまり単糖類が2つくっついてできている物質となります。基本的に糖質は単糖類に分解されてから吸収される為に、幾ら飲んでも「胃の中でヒアルロン酸ではない物質」へと変わります。

グルコサミン

アミノ糖です。

コンドロイチン硫酸

多糖類です

N-アセチルグルコサミン

単糖類 注目

 

日本の製品は値段の割に成分が低い

これは「子供用健康食品・サプリメント」に特に当てはまるのですが、とにかく「値段が高くて成分が少ない」ものが多いです。恐らく広告にコストをかけている事が原因なのでしょう。賢く買えば同じ成分を1/10の価格で揃える事も簡単にできます。

一部の薬は量が多いサプリメント

薬の中には「ビタミン剤」などもあります。それらは基本的にサプリメントと中身は同じです。但し「含有量」が桁違いです。基本的に「薬理量」前提で作られているので「生理量」前提のサプリメントの5倍~10倍は含まれていると考えてください。含有量は薬によってバラバラですが、最低でも以下のリスト分は含まれていると思います。※は生理量です

  • ビタミンC:1g以上 ※100mg
  • ビタミンB:100㎎以上 ※1.5mg
  • ビタミンE:200㎎以上 ※9mg
  • カルシウム:500㎎以上 ※650mg

中には医薬品でも大したことのないものがある

理由はよくわかりませんが、医薬品関係の中でも内容量が市販品と大して変わらない商品もあります。これは薬として処方されるものではなく入院中の患者さんに「病院食」として提供されるものに多いです。「薬ではなく食品だから」という事が理由なのでしょう。サプリメントと同じ理屈ですね。